商品と同時にお客様の元へダイレクトに届くのが、梱包です。梱包作業を疎かにしてしまうと、どれだけ良い商品を提供していても心象が悪くなってしまう可能性があります。
そうした丁寧な梱包はもちろん、付け加えるといいちょっとしたひと手間でもユーザーの満足度は大きく変わってくるのです。
目次:
売上向上の秘訣は、じつは「梱包」にあった
梱包に用いるベースとなるものとは?
ちょっとしたひと手間で顧客満足度を大幅に上げる
おわりに
○売上向上の秘訣は、じつは「梱包」にあった
ECサイト運営において人気を得るための秘訣は、じつは「梱包」にあります。
魅力的な商品を販売したり、きれいな見た目のサイトを作ったり、売上向上のためにいろいろな対策を練ったり――もちろん、それらも大切なことです。
しかし、それらはどの競合他社も血眼になって考えているため、相当な努力をしなければなかなか差を付けることは難しいもの。
そんな中で、そこまで頭が回っていないのか、意外と梱包がずさんなECサイトはいまだに多く存在します。
たとえば、あなたがネットショップで商品を買ったときに、「見るからに梱包がぐちゃぐちゃ」「テープでがちがちに固められすぎていて開けにくい」など、商品に到達するまでの梱包の時点でテンションが落ちてしまったことがあるのではないでしょうか。
また、ときには雑な梱包によって商品が傷ついてしまっていた、なんて事態さえよく耳にしますね。
梱包は、ユーザーに届けられたとき、最初に見られる部分です。梱包が適当だと、ショップの程度を低く思われてしまい、返品率が上がり、リピートに繋がらなくなります。
さらに今の時代、そうした不始末はすぐにSNSなどにあげられ、晒されてしまうこともあります。SNSを通して、さらなる悪評が広まってしまうトリガーにもなりかねないのです。
○梱包に用いるベースとなるものとは?
そうならないためにも、まずは梱包の基本的な部分から抑えていきましょう。
●段ボール
配送用ボックスとしてもっともポピュラーなのは、段ボールでしょう。しかし、ただ商品を段ボールに詰めて送ればいいというわけではありません。
適切な外装は商品によって異なるため、商品のサイズや性質によって臨機応変に使い分ける必要があります。そのため、梱包に用いる外装は、オーダーボックスドットコムといった小ロットで注文できるサイトなどを用いて、その都度、最適な量を入手できるルートを持っておくことが大切です。
余裕があれば、段ボールに自社ロゴをデザインするというのもいいでしょう。Amazonなどはその典型例ですね。特別感が生まれ、ブランド力の向上につながります。
●梱包用テープ
よく使うのは、セロハンテープとガムテ-プ(特にクラフトテープ)です。
ユーザーが梱包をほどきやすいように、テープの端をわかりやすくするなど、ユーザー目線に立って工夫を凝らすことが大切です。
また、テープを剥がしたあとには粘着剤が付着してベトベトしてしまうものもあるので、絶対に商品につかないようにするなど、配慮が必要です。
●クッション・緩衝材
特に精密機械や割れ物を配達する際には、緩衝材は必須です。配達中の故障、破損は特にクレームのもととなるからです。
緩衝材を入れるにしても、ときには新聞紙を丸めたものを敷き詰めているような業者も存在します。当然、ユーザーからの印象もよくありません。
ただ、クッションなどを用意するにしても費用面がバカにはならないという問題があるのも事実です。
そのため費用を抑えるにしても、ただ新聞紙を丸めるのではなく、シュレッターで細切りにしてからビニール袋に詰め簡易の緩衝材にするなど、ちょっとした工夫を凝らすだけでも大きく印象は変わります。
○ちょっとしたひと手間で顧客満足度を大幅に上げる
ベースの梱包について理解したら、次はプラスアルファの部分です。ちょっとしたひと手間で顧客満足度は大きく変わってくるので、やれる限りのことをしたほうがいいですね。
●納品書
荷解きした際に、納品書がそのまま入っているケースがありますが、きれいに3つ折りにしたり、おしゃれな封筒やクリアケースに入れたりと、少し趣向を凝らすだけでも印象は大きく変わってきます。
●手書きのメッセージ
商品とともに、感謝の言葉を記した手紙を一筆添えるのも、非常に効果的です。
パソコンで打ち出した手紙でも、やるとやらないとでは効果に歴然とした差が出ます。しかし、やはり手書きのほうがよりユーザーに気持ちが伝わるため、負担にならない程度に手書きのメッセージを送ると良いでしょう。
●試供品
商品の特性や使い方など、インターネット上で詳しく説明しきれない場合は、試供品などのサンプルを同時に送るのも非常に親切です。
「届いたはいいが、説明書を見てもいまいち使い方が分からない」というのはクレームのものとなるので、そういった問題を未然に防ぐこともできます。
○おわりに
今回は、商品を配送する際の梱包について紹介しました。せっかく素晴らしい商品を提供していても、梱包が雑ではせっかくの努力がムダになってしまいます。
梱包の美しさはユーザーのファーストインプレッションを大きく左右します。細かいひと手間が売り上げ増大につながるということを、肝に銘じておきましょう。