ネットショップで販売するために仕入れたものは保管され「在庫」となります。「とにかくたくさん売ろう!」という意識だけでは、売れない在庫を抱えてしまい、顔が青ざめることになるかもしれません……。
しかしながら、在庫と真摯に向き合えばネットショップ運営はもっと楽しくなるはず。今回は、在庫との向き合い方を見ていきましょう。
目次:
「在庫管理」ってどういうこと?
賢く在庫を管理するには
- 先入れ先出し
- ニーズのある商品を把握する
- 在庫管理ツールにも頼ろう
余った在庫の売り方
- 値下げする
- 定期的にアプローチする
- ノベルティとして付ける
まとめ
○「在庫管理」ってどういうこと?
そもそも「在庫管理」とは、ただ商品を仕入れて、数量や仕入れ費を管理するだけではありません。
- 必要な在庫を予測する
- 在庫の数をコントロールする
この2点が、本当の意味での「在庫を管理する」ということです。
仕入れ費に加え、在庫を保管するスペースにもコストがかかっています。過剰在庫はこのコストを無駄にしてしまいます。
逆に在庫が不足していると、販売機会の損失や、注文者からの信用が低下するなどのリスクもあります。
だからこそ、必要な在庫を把握したうえで、適切に仕入れ管理をおこなわなければなりません。
○賢く在庫を管理するには
ネットショップの規模が大きくなればなるほど、在庫管理がたいへんになります。同時に過剰在庫・在庫不足のリスクも大きくなるでしょう。
では、賢く在庫を管理するにはどうすればいいのでしょうか?
●先入れ先出し
先入れ先出しとは、入庫日の古い商品(賞味期限や使用期限が近い商品、期限がなくても製造日の古い商品)から出庫するという在庫管理の基本ルールです。
古い商品から出庫することで、長期保管による商品の劣化や期限切れ等を防ぎ、品質を管理します。
さらに先入れ先出しをおこなうことは、商品の保管場所を整頓し、正確に在庫数を把握することにも役立つのです。
●ニーズのある商品を把握する
商品の仕入れにおいて、どの商品もバランスよく仕入れるのはNG! 人気の商品はすぐに売り切れる一方で、不人気の商品は過剰在庫を抱えることになりかねません。
注文者からニーズのある商品は多く、ニーズのない商品は少なめに仕入れるのが、賢い仕入れ方。
そのためには、どんな商品が売れているのか? 余りやすい商品、逆に欠品になりやすい商品とは何か? など、販売履歴を見てニーズのある商品を把握しましょう。
●在庫管理ツールにも頼ろう
ネットショップの規模が大きくなると、エクセルなどへの手入力だけでは限界があります。そこで在庫管理ツールを導入してみてはいかがでしょうか?
出入荷状況と受注状況がリアルタイムに反映される在庫管理ツールがおすすめです。リアルタイムで状況を確認すれば、その都度在庫をコントロールでき、在庫の回転率アップにもつながるでしょう。
○余った在庫の売り方
在庫管理に慣れていないうちは、どうしても過剰在庫は出てしまうもの。では、余った在庫はどのように売ればいいのでしょうか?
●値下げする
最も一般的な在庫の処分方法です。特に期限の近い商品であれば、値下げ品の方が売れやすくなります。
仕入れにもお金がかかっており、在庫を抱えている状態はマイナスの状態と同じ。値下げ販売は確かに利益率は下がりますが、マイナス状態を挽回できます。
お得感が嫌いなお客様はいないので「安いし買ってみようかな」という気持ちで気軽に購入してもらえるでしょう。
●定期的にアプローチする
「その商品を知っているし、興味はあるが、今は必要ない」
そんなお客様へ商品を買ってもらうには、定期的なアプローチが欠かせません。
メールやSNSなどを使って定期的に接触し、商品を思い出してもらいましょう。
その際「掘り出し物」といった文言を使ってお客様の興味を刺激します。お客様に効果的なアプローチを仕掛けるには、普段からメールやSNSを運用しておくことも大切です。
●ノベルティとして付ける
あまり高価ではない商品であれば、ノベルティ(付録・おまけ)として付けてもOK。いわば無料配布になってしまうのですが、ノベルティを気に入ったお客様が、次回以降購入してくれる可能性も十分にあります。
これは「利益を得る」という考え方ではなく「広告・宣伝として利用する」という考え方に基づいたもの。余った在庫を一度開封し、ノベルティ用にリメイクするのもいいでしょう。
○まとめ
在庫を抱えたくないからと最低限しか仕入れないのも、チャンスロスをしたくないからと過剰在庫を抱えるのも、賢い在庫管理とはいえませんよね。
ネットショップを大きくするなら「在庫」とも真摯に向き合う必要があります。最適な数量を把握し、ときにはツールなどにも頼りながら、効率的で正確な在庫管理をしていきましょう!