いろいろな細かいテクニックはあれど、「どこよりも魅力的な商品を販売し、効率的なプロモーションでたくさんの人に来てもらう」ということが、ネットショップで売上を立てるための秘訣です。そこで今回は、ECサイト運営のもっとも重要な業務である「フロント業務」について説明します。
目次:
ECサイトの根幹をなす「フロント業務」は2種類存在する
マーチャンダイジング=「商品化計画」
マーケティングは=「商品の販促宣伝」
おわりに
○ECサイトの根幹をなす「フロント業務」は2種類存在する
大前提として、ネットショップを運営するためには、販売する商品と、その商品を掲載するウェブサイトがなければいけません。そして、インターネットという情報の海のなかで自分のショップをユーザーに見つけてもらうためには、広告を打つなどの宣伝をおこなわなければなりません。
これらは「フロント業務」の一環です。
フロント業務といわれても、いまいちピンとこない人は多いでしょう。しかしみなさん、フロントと聞いてすぐに思い浮かぶものがあるはずです。そう、ホテルのフロントですね。
ホテルの場合、フロントとは受付をおこなう人を指します。では、 EC サイトの運営におけるフロント業務とはなんでしょうか。
それは、商品やウェブサイトなど、ユーザーの目につく部分に対しておこなわれる業務のことで、「事業を世の中に広め、商品の販売促進を行うための業務」を意味します。フロント業務をしっかりとおこなうことで、サイトに訪れる人を効率的に増やすことができます。
その際、フロント業務は「マーチャンダイジング(商品に関する業務)」と「マーケティング(宣伝に関する業務)」のふたつに細分化されます。
こちらもまた、聞きなれない言葉だと思いますので、しっかりと説明していきましょう。
○マーチャンダイジング=「商品化計画」
マーチャンダイジングをひとことでいいあらわすと、「商品化計画」です。
これは、ショップで販売する商品を選定する業務になります。まずは、売るものがなければなにもはじまりません。しかし、なんのコンセプトもなく商品を販売していても、やみくもに在庫を抱え、赤字になってしまいます。
まずは、ユーザーのニーズを踏まえた商品企画を立てます。ただ、ニーズがあるからといって、短絡的に仕入れをおこなうことは避けましょう。
人気商品であればあるほど、仕入れ値も高く、利益率が下がります。また、ライバルも多く、プロモーションに力を入れなければ存在を知ってもらうこともできません。
次に、原価率や利益率を細かく計算し、少なくとも半年から1年先まで売上や利益が見込めるプランを作成します。ここでは、仕入先と良い関係性を築くことが大切。仕入れ先が提示する仕入れ値が適正で、定期的に商品を供給できるパイプを持つようにしましょう。
さらに、想定していた計画よりも売上は上下するものです。その途中経過に合わせて、フレキシブルに商品の価格を調整するのも重要な業務のひとつです。
○マーケティングは=「商品の販促宣伝」
EC サイトの運営は、実際に店舗を構えて経営しているお店よりもプロモーションにかける業務の比重が大きいものです。
なぜなら、ウェブの中にしか店舗がないため、しっかりと広告を打ち、宣伝をおこなければ、ユーザーにサイトの存在を気付いてもらうことは難しいからです。
そのため、商品の良し悪しなども大切ですが、「集客が命」といっても過言ではありません。
たとえば、シックなインテリアを販売しているショップなのに、ECサイトが蛍光色にまみれたポップな雰囲気では、ユーザーの購買意欲はかき立てられません。このように、コンセプトに則ったプラットフォーム選びやサイトデザインが重要となってきます。
また、プロモーションにも注力しなければなりません。
GoogleやYahoo!で検索した際、最上部にPRとして表示されるリスティング広告や、ウェブ上でよく出てくるバナー広告に自社の製品を掲載したり、TwitterやFacebook、InstagramでCMを打ったりするなど、その手法はさまざまです。
なかでも、SNSを使った販促活動は、インフルエンサーに取り上げてもらうと一気に宣伝効果が高まり、売上の向上に直結します。
こういった、インフルエンサーマーケティングなどについても、可能なのであれば検討していきたいですね。
○まとめ
今回は、ネットショップ運営における「フロント業務」のなかでも、「マーチャンダイジング」と「マーケティング」について説明しました。
ネットショップは参入がかんたんな代わりに競争も激しいという特徴を持ちます。そのため、どれだけ魅力的な商品を販売し、それをどのように魅力的にPRしていくかがカギとなります。
面倒くさいかもしれませんが、ひとつひとつの業務についてしっかり知識をつけていきましょう。